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藤圭子趣味

"本質的にハグレてる" ものを嗜好するゲテモノ喰ひだと己を規定する

けーこのくちびる

ブログの「検索ワード」のところを見てたら
藤圭子」っていうのがあって、
そんなものが気になるのかって思ったんだけど
圭子にも唇があったなんて、言われてみるまでは気づかなかった。

圭子がどんな唇をしてたかなんて考えたこともなかったし
だいたいそもそも顔のパーツをしげしげと眺めたことがないから、
鼻が高かったか低かったかも思い出せないし
目がどのあたりにどんな角度で配置されてたかもわかんないし
警察に訊かれたってまったく答えらんないから、
似顔絵を描く人はきっと困るでしょう。

唯一くちびるの存在を意識したのは
『歌いつがれて25年』のジャケ裏写真で
髪の毛の間から紅をさした唇がなまめかしく覗いているのを目撃したときで、
ああ圭子も女だったのねって思ったんだけど
こうやってiphoneで接写すると貞子みたいでちょっと怖いけどね。

 

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魔人クチビルゲさん近影
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なんでこんなくだらない話でお茶を濁してんのかっていうと、
ここんところ藤圭子についてあんまり書いてないわけだけど
一つには、評価軸が大きく変わっちゃったっていう理由があんのね。

この感覚にはけっこう絶対的な自信があって、
藤圭子の正体を見切ったぞ、もう騙されんぞ、
おれだって伊達に何十年も音楽聴いてねーぞみたいな不遜な態度なんですけど。

評価が下がったわけじゃなくてむしろますます上がったんだけどね。
本当に圭子は恐ろしい子です。
でも説明すんのがむずかしいからなんにも書けないで
けっきょくアート・ブレイキーについてなんにも書けないのとおんなじ状態になってしまいました。
生半可な筆力では天才は書き表せないっちゅうことですかいね。

しかし圭子は特異な才能を持って生まれてきたわけだけど、
カーネギーホールジュディ・ガーランドみたいに
すべてを呑み込んだ怪物的な境地には到達しなかった。
外見は相応に年齢を重ねても、圭子はいつまでも若いまんまの歌手だった。
でもそれと引き換えに麻薬とxxxxでボロボロになるくらいだったら、
圭子はそんなことにならなくてよかったんだけど。
おかげで今も生きてるし。たぶん。

 

いきなりこの歌の本質を掴んでます
以後誰もこの天才少女の "Over the Rainbow" を超えることはできませんでした
キャリアの最初期に完璧な表現にまで行っちゃったところが誰かに似ています


Somewhere Over the Rainbow - The Wizard of Oz ...



そしてこれほど人生の悦びと苦味が凝縮された歌唱があるでしょうか
ところがジュディ・ガーランドはこのときまだ38歳でありました


Over The Rainbow - Judy at Carnegie Hall - YouTube



カーネギーホールの2枚組CDといえばベニー・グッドマンジュディ・ガーランドです
どっちも家宝もんですから買って損はしませんて

Judy At Carnegie Hall: Fortieth Anniversary Edition

Judy At Carnegie Hall: Fortieth Anniversary Edition

 

 



天才は最初っから出来上がっているので
何も付け足す必要がありません
何か加工しようとするとダメになります


歌いつがれて25年 藤圭子 演歌をうたう - YouTube


1曲目の「夢は夜ひらく」の凄さに気づいたときから
わたしの藤圭子に対する認識が変わりました
一聴なんの飾りもない歌唱ですが
ここまで深く彫り込んじゃったら
本人だってこれを超える「夢は夜ひらく」は歌えない

しょうがないよね