藤圭子趣味

"本質的にハグレてる" ものを嗜好するゲテモノ喰ひだと己を規定する

圭子なんか最初っからいないんだ

あたしは、藤圭子のことを書こうなんて考えちゃいけないんだ。本気で喋り出したら、あたしは圭子をボロクソに言って、恨みごとを書き連ねて、歯止めがきかなくなるに決まってる。

だってあたしの怒りの矛先は、十五、十六、十七の乙女だった最高の状態の藤圭子を一度たりとも目にすることも耳にすることもできない、物理的な現実に向いてるから。そして藤圭子をダメにした藤圭子本人に向いてるから。

"藤圭子の全部を受け入れて愛する" なんて冗談じゃない。あたしには絶対にできない。圭子はね、藤圭子として出てきたときにはもうヌケガラ、出ガラシだったんだよ。あたしはなんにもわかってなかった。デビューした瞬間にすべてが終わってたのが藤圭子