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藤圭子趣味

"本質的にハグレてる" ものを嗜好するゲテモノ喰ひだと己を規定する

別の言葉

ファンの人は藤圭子のことを上手いとか天才とか簡単に言うけど、じゃあ圭子がデビューしたときに歌謡界で活躍してた若い人たち、たとえば黛ジュンとか、いしだあゆみ小川知子伊東ゆかり水前寺清子都はるみ、それから別格の存在として弘田三枝子なんかのことはどう評価してるんだろうか。「上手い」とか「天才」とか言ったら、結局この人たち全員が当てはまっちゃうじゃん。

圭子のことを称賛するんなら、なんかもっと別の言葉を探さなきゃいけないのに、ちょっとそこんところが怠慢なんじゃないでしょうか。
「歌唱力」っていう言葉もよくわかんないな。

仮に藤圭子が特異な天才性を持っていたとすれば、それは出来不出来の振幅が大きいところかもね。
上に挙げた人たちは一応安定してるんだ。何を聴いても、「なにこれ、ダメダメじゃん」って思わせるような品質のブレがないんだよね、あんまり。

圭子の場合は、出来のいいものは他の全員まとめて蹴散らすぐらいいいけど、駄目なものはほんとどうしようもないからね。「面白い人」ではあるね。人間臭さ丸出しだし。そして丸出しにしても、絶妙な外見と人見知りな性格のオリジナルブレンドのおかげで、「下品」にならずにすんだ。

でもこれはほんとに危うい、ぎりぎりのバランスで成立してたんだって気はするな。圭子が何か一つでも人間的な成長っていうか、新しい経験をした時点で一気に崩れちゃうみたいな。そのきっかけが、最初の結婚だったのかもしれないね。